異常気象をあらためて取り上げます。
荒れた天候、異常気象のニュースに触れない日はありません。現にこの6月中旬は、日本列島は真夏のような高温に直撃されました。6月17日(火)、全国の65ヶ所で気温が35度を超える「猛暑日」となりました。山梨県甲府市では38.2度を記録し、まだ夏至も過ぎていないのに誰もが真夏の到来が早すぎると感じました。
異常な気温がちっとも異常でなくなり、日常的に猛暑や大雨に接する暮らしがすっかり定着しています。気がつけば以前よりも頻繁に天気予報を気にする毎日です。
6月のこの暑さは、専門家によれば、例年よりも太平洋高気圧が日本列島のすぐ近くまで張り出しているせいとされています。気圧配置がすでに真夏のようになっているわけで、その理由として海面の水温が高いことが指摘されています。
昨年(2024年)、一昨年(2023年)と2年続けて観測史上最高の猛暑となりました。今年は過去2年にはとどかないものの、平年より夏の気温はかなり高くなると見られています。日本気象協会の予報によれば、梅雨入り、梅雨明けが早く、台風の多い年となるのだそうです。
植物は太陽の下ですくすくと育ちますが、気温が高すぎるとかえって農作物の生育に影響が出ます。コーヒーの原料であるコーヒー豆の価格はこの1年でほぼ2倍に高騰しましたが、いまだに値下がりせず高止まりしたままです。そのため2025年後半から2026年にかけて、消費者が支払うカフェのコーヒー1杯の価格に影響が出てくると見られています。
2024年の世界全体のワインの生産量は▲4.8%も減少しました。2年連続の減少でここにも異常な気象そのものが影響しています。日本では2024年は夏から秋冬にかけて青果の値段が高騰しました。
異常気象が異常でなくなりつつある現代社会において、売り上げを伸ばす企業、臨機応変に対処する企業を探してみます。
民間の気象情報提供では世界最大手。1970年に起こった海難事故をきっかけとして船舶向け気象情報サービスからスタート。時間コストと燃料コストの最小化、安全第一の航海の実現を目指した海運会社への気象情報に加えて、道路、鉄道、航空向けなど法人向けサービスが拡張。アプリやインターネットを通じた個人向け有料サービスも伸びている。最高益を更新中。
【図表1】ウェザーニューズ(4825):週足チャート(移動平均線 緑色:13週、橙色:26週) 出所:マネックス証券ウェブサイト(2025年6月26日時点)
作業服やそれに関連する専門チェーンを主にFCで展開。ワーク&アクティブカジュアルの「ワークマン」、「ワークマンplus+」、ベーシックカジュアルの「ワークマン女子」、「ワークマンカラーズ」を展開。総店舗数は前期末で1,051店と、初めて1,000店を超えた。PB商品に力を入れ、PB比率は68.5%に達し、その中から高温下での作業には欠かせなくなった「ファン付きジャケット」が生まれた。
【図表2】ワークマン(7564):週足チャート(移動平均線 緑色:13週、橙色:26週) 出所:マネックス証券ウェブサイト(2025年6月26日時点)
家電量販店の大手。創業は群馬県高崎だが、池袋、新宿、有楽町、渋谷など、都内ターミナル駅や地方都市の駅前に大型店を展開。コジマを傘下に収めロードサイドの出店も固める。共働き世帯が増えて調理家電や大型冷蔵庫・洗濯機の人気が継続。パソコン、スマホの販売も復調著しい。そこに3年連続の猛暑でエアコンや扇風機の売れ行きが加わる。「ビックカメラ+コジマ」の月次売上高は2023年7月から前年比プラスを継続中。
【図表3】ビックカメラ(3048):週足チャート(移動平均線 緑色:13週、橙色:26週) 出所:マネックス証券ウェブサイト(2025年6月26日時点)
アパレル大手。「23区」「組曲」「ICB」「五大陸」「J.PRESS」など強力な自社ブランドを有する。以前は百貨店が主要な販路だったが、近年はネット通販やSC、駅ビルが拡大。SC向けに「any SiS(エニィ スィス)」「any FAM(エニィ ファム)」、ネット通販向けには「uncrave(アンクレイヴ)」「UNFILO(アンフィーロ)」の専用ブランドも開発した。2025年から気温の変化に合わせて「暑く長い夏」と「遅れる寒い冬」の2つの季節に定義し直し、アイテムを展開。1年中着られる「シーズンレス」の商品も拡充する意向。
【図表4】オンワードホールディングス(8016):週足チャート(移動平均線 緑色:13週、橙色:26週) 出所:マネックス証券ウェブサイト(2025年6月26日時点)
44k 人気度
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【日本株】異常気象は日常に。環境に適応した商品・サービスを展開する銘柄は? | 鈴木一之、次のトレンド銘柄を探る! | マネクリ マネックス証券の投資情報とお金に役立つメディア
早すぎる真夏の到来
異常気象をあらためて取り上げます。
荒れた天候、異常気象のニュースに触れない日はありません。現にこの6月中旬は、日本列島は真夏のような高温に直撃されました。6月17日(火)、全国の65ヶ所で気温が35度を超える「猛暑日」となりました。山梨県甲府市では38.2度を記録し、まだ夏至も過ぎていないのに誰もが真夏の到来が早すぎると感じました。
異常な気温がちっとも異常でなくなり、日常的に猛暑や大雨に接する暮らしがすっかり定着しています。気がつけば以前よりも頻繁に天気予報を気にする毎日です。
6月のこの暑さは、専門家によれば、例年よりも太平洋高気圧が日本列島のすぐ近くまで張り出しているせいとされています。気圧配置がすでに真夏のようになっているわけで、その理由として海面の水温が高いことが指摘されています。
農作物の生育も左右する猛暑、コーヒー、ワイン、青果の価格に影響
昨年(2024年)、一昨年(2023年)と2年続けて観測史上最高の猛暑となりました。今年は過去2年にはとどかないものの、平年より夏の気温はかなり高くなると見られています。日本気象協会の予報によれば、梅雨入り、梅雨明けが早く、台風の多い年となるのだそうです。
植物は太陽の下ですくすくと育ちますが、気温が高すぎるとかえって農作物の生育に影響が出ます。コーヒーの原料であるコーヒー豆の価格はこの1年でほぼ2倍に高騰しましたが、いまだに値下がりせず高止まりしたままです。そのため2025年後半から2026年にかけて、消費者が支払うカフェのコーヒー1杯の価格に影響が出てくると見られています。
2024年の世界全体のワインの生産量は▲4.8%も減少しました。2年連続の減少でここにも異常な気象そのものが影響しています。日本では2024年は夏から秋冬にかけて青果の値段が高騰しました。
異常気象に対応し業績好調な4銘柄
異常気象が異常でなくなりつつある現代社会において、売り上げを伸ばす企業、臨機応変に対処する企業を探してみます。
ウェザーニューズ(4825)
民間の気象情報提供では世界最大手。1970年に起こった海難事故をきっかけとして船舶向け気象情報サービスからスタート。時間コストと燃料コストの最小化、安全第一の航海の実現を目指した海運会社への気象情報に加えて、道路、鉄道、航空向けなど法人向けサービスが拡張。アプリやインターネットを通じた個人向け有料サービスも伸びている。最高益を更新中。
【図表1】ウェザーニューズ(4825):週足チャート(移動平均線 緑色:13週、橙色:26週)
出所:マネックス証券ウェブサイト(2025年6月26日時点)
ワークマン(7564)
作業服やそれに関連する専門チェーンを主にFCで展開。ワーク&アクティブカジュアルの「ワークマン」、「ワークマンplus+」、ベーシックカジュアルの「ワークマン女子」、「ワークマンカラーズ」を展開。総店舗数は前期末で1,051店と、初めて1,000店を超えた。PB商品に力を入れ、PB比率は68.5%に達し、その中から高温下での作業には欠かせなくなった「ファン付きジャケット」が生まれた。
【図表2】ワークマン(7564):週足チャート(移動平均線 緑色:13週、橙色:26週)
出所:マネックス証券ウェブサイト(2025年6月26日時点)
ビックカメラ(3048)
家電量販店の大手。創業は群馬県高崎だが、池袋、新宿、有楽町、渋谷など、都内ターミナル駅や地方都市の駅前に大型店を展開。コジマを傘下に収めロードサイドの出店も固める。共働き世帯が増えて調理家電や大型冷蔵庫・洗濯機の人気が継続。パソコン、スマホの販売も復調著しい。そこに3年連続の猛暑でエアコンや扇風機の売れ行きが加わる。「ビックカメラ+コジマ」の月次売上高は2023年7月から前年比プラスを継続中。
【図表3】ビックカメラ(3048):週足チャート(移動平均線 緑色:13週、橙色:26週)
出所:マネックス証券ウェブサイト(2025年6月26日時点)
オンワードホールディングス(8016)
アパレル大手。「23区」「組曲」「ICB」「五大陸」「J.PRESS」など強力な自社ブランドを有する。以前は百貨店が主要な販路だったが、近年はネット通販やSC、駅ビルが拡大。SC向けに「any SiS(エニィ スィス)」「any FAM(エニィ ファム)」、ネット通販向けには「uncrave(アンクレイヴ)」「UNFILO(アンフィーロ)」の専用ブランドも開発した。2025年から気温の変化に合わせて「暑く長い夏」と「遅れる寒い冬」の2つの季節に定義し直し、アイテムを展開。1年中着られる「シーズンレス」の商品も拡充する意向。
【図表4】オンワードホールディングス(8016):週足チャート(移動平均線 緑色:13週、橙色:26週)
出所:マネックス証券ウェブサイト(2025年6月26日時点)